
発表がされたのは今年の3月ですが、その詳細を紹介した記事があるのでそれを元にこのeMoto界に急浮上した新モデルの紹介をします。
Lightning Motorcyclesとは?

eMoto(電動バイク)で世界をリードするのはアメリカのZero Motorcycles。中型以上の車両での性能、価格、販売台数ともに他が指標とするメーカーですが、そのZero Motorcyclesと同じカリフォルニアに本拠地を置くのがLightning Motorcycles。
2011年にボンネビルでの最高速チャレンジで電動バイクでの最高速記録を更新(時速約350キロ)。さらに2013年に市販前のLS-218で挑戦したパイクスピーク・ヒルクライムでは2位の車両(ガソリン車)を20秒以上離すぶっちぎりで優勝。その技術力を見せつけたのですが、ここ数年は動きもなく展望が見えていなかったところ、ふと発表されたモデルが今回紹介する ”Strike”です。
eMotoのスタンダードとなるのか!?
このStrikeのスペックを見ると今後の電動バイクの方向性も見えてきます。

価格はベースモデルでUS$13,000(約141万円)からと電動バイクでいえば低い方、ましてスーパースポーツであれば高くはありません。
スペックでみると
ベースモデル US$12,998(約141万円)
最高出力 90馬力
最大トルク 244Nm
最高速度 時速216キロ
バッテリー容量 10kWh
重量 206.3kg
航続距離 160km(市街)、112km(高速道路)
ミドルレンジ US$16,998 (約185万円)
最高出力 90馬力
最大トルク 244Nm
最高速度 時速216キロ
バッテリー容量 15kWh
重量 211kg
航続距離 240km(市街)、168km(高速道路)
上記2モデルはUS$1500の追加オプションで急速充電器をつける事が可能(通常3.3kWh充電器がオプションで6.6kWh充電器に)

トップレンジ ”カーボンエディション” US$19,998(約218万円)
最高出力 120馬力
最大トルク 244Nm
最高速度 時速240キロ
バッテリー容量 20kWh
重量 220kg
航続距離 320km(市街)、240km(高速道路)
カーボンエディションはレベル3急速充電器を標準装備。
また”カーボンエディション”はフェアリングがカーボンファイバー製となり、ブレーキはブレンボ、サスペンションはオーリンズとなります。
この”カーボンエディション”がまさにLightning Motorcyclesが得意とする高性能スーパースポーツモデルですね。ライバルはZero Motorcyclesというよりも、今年から開催されるMotoEの車両を提供するイタリアのEnergicaかもしれません。

スペックだけはない
eMotoを比べる時、スペックは重要ですがそれ以外にもLightningの強みはあります。
一つ目はフルフェアリングであることで他社の電動バイク(ネイキッド系)よりも空力抵抗が30%軽減されていること。二つ目はモーターも空冷ではなく液体冷却であることでモーターの冷却が的確に行われ、走行中に性能が落ちる(モーターの温度が上がると故障を防ぐために出力を下げる)ことがなく、その性能をフルに楽しむ事ができます。
また”カーボンエディション”にはラップタイマーやGPSロガーも標準装備との事なのでサーキットユースも考慮されているようです。

今年の7月より”カーボンエディション”のデリバリーが始まり、順次スタンダードモデルもデリバリーを進めていくようです。現状で日本での販売はなさそうですが、海外での販売も視野に入っているそうなので楽しみですね。

元記事 Forbesより